クラウドソーシングの見事な使い方: レビューの文法を直すとセールスが上がる
よく書かれたレビューは売り上げに影響する、というのは誰でも納得すると思いますが、当たり前すぎてそれを知ったところで何が出来るの?というのがこれまでのところでした。最近 Delivering Happiness
の翻訳本(『ザッポス伝説』)が出て日本でも知名度があがった(ですよね?)Zappos では、2009 年からアマゾンの Mechanical Turk を使って商品レビューの“校正”をしているそうです。
An ingenious application of crowdsourcing: Fix reviews’ grammar, improve sales
著者 Panos Ipeirotis は実際の数字は知らないとしながらも実効的であったと伝えられたので、以下のように予想しています:レビューごとに 10c 使うとして、Zappos には 500 万程度はレビューがある。であれば少なくとも 20 ~ 30万ドルは使っている。だとすれば、200~300万ドル程度の売り上げ向上にはつながっているのではないか、と。
倫理面の疑問も挙げていますが、読み手のレビューに対する客観性判断に干渉する可能性があるとしながらも、レビュー自体の評価をひっくり返す物ではない。だから許されるのではないか、とまとめています。
判断に迷うところですね。もうちょっと具体的な内容がないと判断しかねる部分はあります。これがそのまま日本語インターネット文化圏で使えるかどうかとなると…
- 日本語が使える mechanical turk ってあるの?
- 日本語を母語とする人にとって、間違えうる文法事項は少ないじゃないかなぁ。助詞の使い方を間違えればすぐ『日本語でおk』とかいわれるし…客観性判断に影響があるとすれば文体。でも文体の変更はおそらく多くの日本語話者にとっては重大な変更。
でもアイデアはおもしろいですね。あとはアメリカでは Zappos がサポートに力を入れていることはよく知られていて、なんというか、evil なことはしない、という安心感があるような気がします。
BoinBoing 経由: Zappos hires Mechanical Turk to proofread product reviews
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