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eBay でヒドいデザインの方がコンバージョン率が高かった、という話

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先日日本のWEBデザインが2003年で止まっていると話題にという記事で楽天のサイトなどのことが取り上げられていましたが、これを読んで思い出したポッドキャストインタビューがあったので一部抜粋してみます。

このインタビューはスタートアップ向けレクチャーイベント ZURBsoapbox シリーズのひとつ。昨年11月に、「サンフランシスコでの投資とギークな日々の20年間」といったタイトルで 500 Startups 代表のエンジェル投資家デイブ・マクルーア氏が語ったものです。

Dave McClure

Dave McClure by technotheory, on Flickr

「チームのメンバーに求める特徴は?」という客席からの質問のデザイナーの部分について、彼はこのように答えていました。

一緒に働くのが辛いデザイナーもいた。自分はなんでも知ってる、みたいなデザイナーと働くのにはほんとに苦労した。デザイナーと口論したいわけじゃないんだ。俺が見たいのは数字とお客さんの利用例。そして何がうまくいっているのかを突き止めたい。あんたがありえないほどキレイだ!とか思ってても、何の役に立つ?

eBay ではデザインがヒドいほうが実際はコンバージョン率が良いっていう場合がたくさんあったのはすごくはっきりしてたと思う。多分 eBay の世界のお客さんは節約するためにあのサイトに行ってて、見た目がキレイすぎると値段が高いんじゃないかと思ったのかもね。

社内での一論として、ちょっとくらいとっ散らかってたほうがお買い得に感じられるんじゃないか、っていうのがあった。少なくとも俺の直感はそういうことだった。

これに続けて彼は、「ただのデザイナーではなく、ユーザビリティとコンバージョンに注力できて、プロダクトとプログラマーとうまくつきあっていきながらこういうコンセプトをひねり出してくれるような人材」が必要だ、と言っています。

過去の資産や Web 上の既存 UI に慣れているユーザーを多数抱えている eBay がモバイル対応の舵取りに悩んでいる状況については先日取り上げましたが、そういった状況が存在する以上、マクルーア氏の思い描く理想のデザイナーが増えてきたとしても「2003年で止まっている」ようなサイトはきっとすぐには変わらないでしょう。ただそのことがビジネスに利益をもたらしているのなら、彼の言う「ただのデザイナー」が美しいと感じないビジュアルデザインも投資家にとってはもちろん正しい回答であると言えます。

マクルーア氏も「プリマドンナ(みたいにお高くとまった)デザイナーはいらない」と言っていましたが、自己表現のエゴではなくサイトやサービスの目的に心から共感し、「このサイトが最高にうまく機能するためのデザインをしたい!」という姿勢がデザイナーに求められていくのかもしれませんね。

via Dave McClure’s ZURBsoapbox

追記

  1. お察しいただけた方も多かったゆえに反響を頂いていると思うのですがあえて明確にしておくと、ここで「ヒドいデザイン(原文では “shitty design”)」と書いているのは「ビジュアルデザインがキレイではないダサいもの」というような意味です。
  2. かっこいいWEBは物が売れるのか | More Access,More Fun! からもリンクして頂きましたがあわせてどうぞ。


 

Written by Naoko Takano

2012/05/17 at 23:59

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想像以上にモダンな英国政府のデジタルデザイン指針

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英国の行政サービス情報サイト direct.gov.uk の次バージョンで使われているデザイン上の指針をまとめた Government Digital Service Design Principles(政府デジタルサービスデザイン指針)がアルファバージョンとして公開されています。政府のサイトとして当然といえば当然ですが、現代的で大事なポイントを押さえていますね。

GOV.UK デザイン指針ページ

現在すでに採用されている7つの指針をベースにした新しい指針は以下のとおり。

  1. 政府のニーズではなく、人々のニーズからスタートすること。
  2. Do less – 本当に必要なものに集中すること。
  3. データを使ってデザインすること。
  4. シンプルにするために大変な仕事をちゃんとやること。
  5. イテレーションにイテレーションを重ねること。
  6. 国中の誰もが使えるデザインを。
  7. コンテキストを理解すること。
  8. ウェブサイトではなく、デジタルなサービスを構築すること。
  9. 均一性ではなく、一貫性を大事に。
  10. オープンにすること。それが、改善につながる。

イテレーションの例

シンプルなことばと実例を含めて紹介されているこのページもなかなか良い例になっていると思いますし、検索やタグを全面に出した新しいGOV.UK のベータ版と、大量の文字が目立つ現在のサイトを比べてもだいぶ改善が期待できそうで楽しみです。

大層な指針を掲げるだけではもちろん何の意味もありません。しかし、ベータサイトを通してフィードバックを募り(メールや GetSatisfaction から意見を送れます)このリニューアルプロジェクトを成功させることで、彼らの目指すものが実現されていくプロセスから学べるものはありそうです。

もしあなたが政府のサイトをデザインするとしたら、どんな指針が重要だと思いますか?

Written by Naoko Takano

2012/04/04 at 21:16

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