Posts Tagged ‘スタートアップ’
CODEPLANE – 共有ユーザー数無制限のgithubライクサービス
みんな大好きgithubですが、ヘビーなユーザーなら感じるのが「プライベートリポジトリを共有できる人数制限」ではないでしょうか?同じような不満を持ったNando Vieira氏がこの不満を解消すべく新しいサービスを立ち上げた事をブログで発表していました。
とはいってもgithubの完全コピーという事ではなく、その問題点にフォーカスした形で展開するようです。CODEPLANEのサービスの特徴は下記のとおり。
- コマンドラインでなんでも可能、コード閲覧などのWEBインターフェースは無し
- リポジトリに招待するユーザー数は無制限
- Amazon S3 と Rack Spaceを利用したバックアップ
- 月額9ドルのワンプライス
まずはベータの間は無料だそうですので、プライベートリポジトリの共有人数に悩んでいる方は試してみても良さそうです。しかもgitですから別にgithubを使いつつ新たなremoteとして活用する事もできますね。
via:http://blog.codeplane.com/why-ive-built-an-alternative-to-github.html
アイデアに投票するサイト – Idea Funnel
「飲み会の席などでサービスやアプリのアイデアを出したけど何も作らなかった」なんて経験ありませんか?そんな報われないアイデアが陽の目を浴びる場所を作った人たちがいます。Idea Funnelという使ってみたいアイデアや投資したいアイデアがあれば投票するというサイトが話題になっていました。ここに読者が投稿したアイデアが掲載されるのかはわかりませんが、デザインがポップな感じで印象に残ります。クリック数もそれなりに伸びているようなので今後の展開があるのかないのか。さて。
シアトルの15歳の少年が自分のスタートアップを売却
シアトルに住む高校生の少年が自身の企業をActivePerlなどで知られるActiveStateに売却したそうです。話題になっているのはDaniil Kulchenkoさんで彼が起業したのはPerlのPaaSサービスであるPhenonaです。なお買収額は未公表のようです。彼はパートタイムでActiveStateに加わる予定らしく今後要注目のハッカーかもしれませんね。先日のDuoStackの買収もありましたがPaaSに関しては提供できるスタックの種類を揃えるべく早くも統廃合が始まっていますね。
これからPaaSを使うかどうかを考えている我々はどれだけこの少年に遅れをとっているのでしょうか・・・
via:http://www.geekwire.com/2011/seattle-area-15yearold-sells-startup-company-activestate
美しすぎるギークと行くEverNoteのオフィス
全世界160万人のベロニカファンのみなさん、こんばんは。今回も恒例の「BestJobEver」からの動画を紹介します。今回美しすぎるギーク、ベロニカが訪れたのは定番モバイルアプリの1つであるEverNoteのオフィスです。おそらくEverNoteを知らないという方は殆どいないと思いますが、その開発の現場というのはあまり話題になっていない所だと思います。
スタッフが増えているという事で広々としたオフィスはパステルカラーで開放的な感じ。映像でもスタッフ同士がオープンにコミュニケーションを取っている様子が伺えます。あと「おーいお茶」らしきペットボトルが散見されるのはたぶん社内の自動販売機か無料冷蔵庫に入っているんじゃないかなと。
Andrew Sinkovさんは会社やEverNoteの概要、自分自身が料理のレシピ収集にEverNoteを活用しているという事例を話してくれます。(その他のスタッフのツイッターアカウントなどの一覧がこのページにありました)
また技術的にはEverNoteは各OSやスマートフォン、開発者向けAPIなど非常に多くのプラットフォーム、言語で開発をしており開発者にとってさまざまな経験が積める職場である事が強調されていました。また逆にいうとクラウド型のプラットフォームのサービスを展開するにはかなりの開発リソースが必要になるんですね。
クラウド型のサービスとクライアントアプリを組み合わせるというスタイルは最近基本の1つになってきたと思いますが、EverNoteの雰囲気やその開発体制などから学べる事が色々ありそうな気がします。公式のブログなどもありますので追ってみるといいかもしれません。ベロニカの様子やオフィスの様子など、動画の方もご覧になってみてください。
via:http://www.youtube.com/watch?v=iA6EBXtDk5c
スタートアップをグーグルメソッドで始めてはならない
スタートアップのビジネスモデルについて「グーグルメソッドで考えるのはやめよう」と呼びかける記事がスタートアップ向けブログメディア The Startup Foundryに掲載されていました。グーグルメソッドとはつまり、「今はまだ利益があがっていないけど、ユーザーが10万人に達しさえすれば広告で採算がとれるようになるはずだ!」という考え方。
Googleのビジネスモデルについては既にご存知の方も多いと思いますが、同ブログによれば、
- Googleは実質的には、マーケットに入り込むために検索を利用している広告の会社である
- 無料のサービスで注目を集め、実際の製品である広告をより効果的なものにしている
といった点で、Googleは多くのスタートアップとは異なるゲームをプレイしている、としています。
一方で、スタートアップ(特に自己資金によるブートストラップ・スタートアップ)は生き延びるためにキャッシュを必要としており、主力製品を無料で配りその分を規模で補うようなやり方はとても危険なので、盲目的にグーグルメソッドをなぞってはならない、と。
では、スタートアップはどうすればいいのか?という話なのですが、同ブログでは自社のサービスに「初日から課金する大胆さ」を持つように勧めています。このアプローチは一部のアントレプレナーたちからは敬遠されているようですが、
- 自分のスタートアップが現実の価値を提供できると信じているのならば、ユーザーにお金を払ってもらおう
- 無料で提供するという考えに怖気付いてはならない
だそうです。
Googleのモデルもスタートアップのモデルも理屈としては理解している人が多いと思いますが、いざ自分のサービスをローンチさせるという段階になってみると、なかなか冷静に判断できなくなるものなのでしょうか…。
via: It sucks to build a startup with the “Google Method” | The Startup Foundry
起業する10の理由と起業しない10の理由
おそらく野心のあるプログラマーやクリエイターなら起業を考えた事はあるのではないでしょうか?ソーシャルやゲーム関係に関する話題などを取り上げているVentureBeat上に掲載された「起業する10の理由と起業しない10の理由」が話題に挙っていました。書き手は投資銀行に勤めているMegan Lisa Jones氏です。
さて記事内で紹介されている起業する理由としない理由は以下の通り。
起業する10の理由
- 基本的な条件を満たしたアイデアがある
大きく成長している市場で、マネタイズする方法が明らかで、協力するパートナーが居て、長期的なポテンシャルがある。 - あなたが自身の金銭的、業務的なリスクをコントロールする余裕がある。
- あなたが不安定で長時間労働ができる。
- あなたがその市場、製品、サービスに愛情がある。
- あなたにその業界への情熱がある。
- あなたが職を必要としている。(かつ職を探すよりも魅力的)
- あなたが確かなスキルやコネクションを持っている。必要な競合調査などの考えうるリサーチも済んでいる。
- 信頼できる他人にあなたのアイデアを確認してもらっている。
- ビジネスの立ち上げが既に趣味の一環になっている。
- 犠牲を払ってでも、素晴らしい会社を作りたい。
起業しない10の理由
- 良いアイデアはあるが、十分なリサーチをしていない。
- みんながそれで儲けているように見える。
- マーク・ザッカーバーグのようになりたい。それに彼はただの若僧だ。
- すぐに大金を得たい。
- 素晴らしい次の時代のキラーアイデアを見つけたから。(何故、誰もやっていないのだろうか?)
- 職が必要で他にどうしたらいいかわからない。
- 今実行しなければ、キャリアが行き詰まってしまう。
- あなたが自分の上司や業界や配偶者を嫌っている。
- 自由なスケジュールで働きたい。
- 創業者として名声を得たい。
非常に手厳しいリストですが、Meganさんは「スタートアップは決して簡単ではなく、理由やアドバンテージ、リスクを評価した上で何か優れたものを作りましょう」と締めくくっています。スタートアップを評価する側の人の意見なので冷静ですね。
via:http://venturebeat.com/2011/06/08/10-reasons-to-start-a-company-and-10-not-to/
ニューヨークがシリコンバレーになれない理由(cc: ブルームバーグ市長)
NYC Mayor Mike Bloomberg and NYC Chief Digital Officer Rachel Sterne.
May 16, 2011 (Photo Credit: Spencer T Tucker)
Ajay Chainani のブログ @ajayjapan’s blog で以下のような持論を展開します。
New York 市の IT業界ではいろんなことが起こってるよ:
- たくさんの有望なスタートアップ(foursquare, tumblr, groupme… などなど)
- 多様な産業(そして技術への投資をしている)
- 才能が集まっている(一番エキサイティングなところ)
- お金を持ってる投資家(明らか)
同じ IT業界で働く者として Silicon Valley への賞賛はあるのだけれど、なぜ Silicon Valley の成功モデルを New York 市は繰り返せないのかを考えていた。そして一番大きな理由を思いついた。それは法律。
例えばスタートアップで働いてて、週末のサイドプロジェクトをやってるとするよね。そのときに書いたコードは(会社との契約に明晰な合意がない場合)誰のもの?
カリフォルニアでは自分のもの。ニューヨークでは自分のものではない、会社が所有。
原文では、スタートアップのコミュニティフォーラムでのディスカッションを引用しつつ、賛成するなら tweet してね、とまとめています。コメント欄ではニューヨーク州知事を名乗る人が法律を指摘していたりもするので原文にもあたってみてください。
New York 市は伝統的に金融と広告業界が強い街なので、才能のあるプログラマはそのどちらかに吸い取られている、というのを前によく聞いていたように思います。でも最近では New York 市をあげて foursquare や tumblr のプロモーションをしていたり、それとは全く別に、Gap の広告に foursquare の founder 2人が登場していたり、New York Magazine がスタートアップの特集をしたり、Tumblr の CEO が David Karp もメディアに引っ張りだこだったりします。本論に関しては僕自身はやや疑問だなと思いますが、 IT 業界に関しては Ajay の指摘するように、実際盛り上がりつつあると思います。
via Why NYC is not Palo Alto cc: @MikeBloomberg
1日1つ、スタートアップ向けの書籍から印象的なフレーズを紹介するThe Startup Daily
The Startup Dailyというサイトでは、起業家やスタートアップ向けの書籍から、1日1つ印象的なフレーズを紹介しています。これまでに取り上げられている書籍は、
- REWORK(邦訳:小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則)
- Behind the Cloud(邦訳:クラウド誕生 セールスフォース・ドットコム物語)
- The Presentation Secrets of Steve Jobs(邦訳:スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン)
などなど。
簡潔だけど力強い言葉が多いので、仕事に煮詰まった時にアクセスしてみてはいかがでしょうか。
デザイナーがスタートアップで生き抜くための5つのスキル
- 情報アーキテクチャ (IA)
IA とはユーザにとってわかりやすい情報の秩序を作り出すこと。デザイナーは積極的に情報の発見しやすさを改善することが出来るべきであり、するべき。 - ユーザーエクスペリエンスデザイン (UX)
UX とはユーザの製品(あるいは製品のデザイン)への愛着を作り出す能力。スタートアップの成功は口コミやバイラル効果に依るところが大きいので、あなたの製品がよりユーザに気に入ってもらえることは非常に重要。 - ユーザビリティ
ユーザビリティは、デザイナーがアプリの使い方を学ぶプロセスを改善できるところ。スタートアップのビジネスモデルはユーザに便利さを提供すること。特にスタートアップでは、ユーザビリティが時とともに改善されることがとても重要。それにユーザビリティを知っていることは、新機能を追加する際に非常に有用。 - JavaScript
ここにあるのがちょっと変な感じがすると思うけれど、スタートアップのデザイナーは、インターフェイスの実験や変更を他の誰かに頼ることが出来ない。それが多くのスタートアップの募集要項でマストなスキルである理由。もしインターフェイスを素早く作り上げ、改善することが自身で出来ないなら、開発のボトルネックとなる。 - データ駆動な考え方
最後に一番重要なスキルは、データ駆動な考え方。これがなければ他に挙げたスキルは全く意味をなさない。成功する UX や IA を予言する方法なんてないので、データを見てテストを繰り返し繰り返し繰り返し続けることが必要。
成功するスタートアップのパターン
「こんなサービスを運営するスタートアップを企業したら、どうなる?」という脳内起業に日々忙しい皆さんに面白い情報です。先日公開されたStartup Genome Reportが複数の媒体(TechCrunch, GigaOM)で話題になっていました。この記事ではスタートアップについていくつかの視点からみた面白い考察を提示しています。いくつか面白そうな所を抜粋します。
業種別、ステージ別の収益の推移パターン
発見期、確認期、効率期、拡大期の4つのステージでの収益のパターンを業種別に示した図です。たとえば購読モデルの場合、サービスの拡大の時期に大きく収益の成長が望めることになります。
企業の動機の内訳
企業のマインドにはいろいろな性質があるという分析のチャートです。4時間労働ライフスタイルだけバランスが突出しているのが気がかりですが、性質の具体例は下記のような感じ。
- 自動化推進家(手作業が必要だったものを自動化して提供する)
Google, Dropbox, Eventbrite, Slideshare, Mint, Pandora, Kickstarter, Hunch, Zynga, Playdom, Modcloth, Box.net, Basecamp, Hipmunk. - 社会変革家(一般多数のユーザにリーチし、寡占になりやすい)
eBay, OkCupid, Skype, Airbnb, Craigslist, Etsy, IMVU, Flickr, LinkedIn, Yelp, Aardvark, Facebook, Twitter, Foursquare, YouTube, Mechanical Turk, MyYearbook, Prosper, PayPal, Quora - 構築家(スモールエンタープライズ向けに成功例のあるプロダクトをリビルド等)
PBworks, Uservoice, Mixpanel, Dimdim, HubSpot, Marketo, Xignite, Zendesk, GetSatisfaction, Flowtown - 野心家(エンタープライズでの売上を注視)
Oracle, Salesforce, MySQL, Red Hat, Jive, Ariba, Rapleaf, Involver, BazaarVoice, Atlassian, BuddyMedia, Palantir, NetSuite, Passkey, WorkDay, Apptio, Zuora, Cloudera, Splunk, SuccessFactor, Yammer, Postini
その他、リポートからピックアップされていた5つのポイント。
- 変化を恐れない
- 師匠を探せ
- 投資家を気にしすぎるな
- 技術サポートを受けろ
- ふさわしく計画する
なんというかあまたの星になっていったスタートアップ達の事が考慮されていない気もしますが、夢を描く時に参考にする事ができそうです。また列挙されている具体例ひとつひとつについて調べてみても新たな発見がありそうですね。他にも面白そうなチャートがありますので原文をご覧になってみてください。
同じレポートの記事の和訳記事
http://www.startup-dating.com/2011/05/startup-genome/